自衛隊による「1812年」


 重火器の最も平和的な使い方


 チャイコフスキーの序曲「1812年」には、楽譜上に大砲(cannon)のパートが存在するのは有名な話です。
コンサートホールの中で大砲をぶっ放す訳にはいきませんので、一般的には大太鼓やシンセサイザーで代用されることが多いのですが
屋外のコンサートでは本物の大砲が火を噴くことがございます。
 「火を噴く」演奏としては、国内では陸上自衛隊音楽隊による演奏がデファクトスタンダードとなっています。
上の動画は、2010年10月17日 朝霞訓練場での演奏。大砲は M101 105mm 榴弾砲を使用するのが自衛隊演奏時の標準仕様みたいです。

 時には、より大きな口径のものが登場することがあるようです。
下の動画は、2009年 北千歳駐屯地創立記念行事 での演奏とのこと。大砲は M110 203mm 自走榴弾砲。
自走砲が次々に発射される光景は ヤバいとしか言い様がありません。こんな演奏、他所ではありえん(笑)
この演奏は、是非ともヘッドホンでお聞きください。他の演奏とは、大砲の破壊力というか重量感が違いすぎる……


(元の動画はこちら



 ちなみに、普通のオーケストラ編成による「1812年」ですが、ロシア~な音楽だけに 私としてはロシアの指揮者のものをお勧めしたいです。餅は餅屋ということで。
中でも、ベストと言えるものはスヴェトラーノフ指揮,ソヴィエト国立交響楽団による 1974 年録音のもの。
近年、本家 Melodiya から復刻版が出まして入手方法の幅が広がりました。
演奏はいわゆる「シェバーリン改竄版」と呼ばれるもので、当時のソ連政府の指導によってロシア帝国国歌を引用している部分がグリンカの作品に差し替えられています。
しかし、濃厚なストリングスの音色、咆哮する金管、オケの推進力、どれをとっても一級品です。やっぱり、ロシア音楽の演奏はこうでなくては。




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